女性の抜け毛も 原因に応じて相談先を変える必要があるでしょう
健康な髪の毛の持ち主であっても、髪の毛は毎日抜けるものです。
一般的に、健康な人であっても1日に50~100本ほどの髪の毛が抜けるといわれています。そのため、毎日100本以上の髪の毛が継続して抜け続けているという場合には、何らかの異常脱毛が起きていることが考えられるでしょう。
「抜け毛の本数を毎日いちいちチェックするのは難しい……」と思う場合には、シャンプーの前に、排水口にネットをつけるのがおすすめです。一日の抜け毛の多くはシャンプーのときに抜けるといわれているため、大まかな抜け毛の本数をチェックすることができます。
また、抜け毛の本数だけではなく毛根の状態にも注目しましょう。毛根が黒かったり、そもそも毛根部分が膨らんでおらず尖っていたりするときも異常脱毛が疑われます。これらの場合には、何らかの抜け毛対策をすることが勧められます。
では、どんな抜け毛の場合は病院の受診を考えた方がいいのでしょうか。
まず、頭皮に腫れやかゆみがあったりフケが大量に出ていたりと、頭皮トラブルが原因の抜け毛である場合です。抜け毛対策の前に病院を受診して頭皮トラブルを治し、土壌を整えなければ、健康な髪の毛を育てるのが難しいためです。
次にストレスなどの精神的な原因である場合です。こちらも、原因となっているストレスを緩和させないと、育毛が難しいと考えられます。
また、特に女性に多くあらわれる脱毛症として、びまん性脱毛症があります。「びまん」には「広がる、はびこる」などの意味があります。頭部全体の髪の毛が薄くなっていき、髪の密度が減少することで地肌が透けて見えるようになるという特徴があり、病院で診断を受けたうえで治療するのが望ましい症状です。
髪のボリューム不足や頭皮のかゆみなどを伴う抜け毛や薄毛。気になってきたらどうすればいいのでしょうか?
AGAとは「男性型脱毛症」と呼ばれる進行性の薄毛を指します。主に男性ホルモンの影響により、頭頂部や前頭部、額の生え際から薄毛が進行します。
原因は還元酵素「5αリダクターゼ」の過剰な活性化だといわれています。5αリダクターゼは男性ホルモンの「テストステロン」の活動を促し、より強力な男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変化させてしまいます。
その結果、DHTが毛乳頭細胞に存在する「アンドロゲンレセプター」と結びついて、毛の成長のサイクルを乱したり、薄毛や抜け毛を促したりする可能性があります。放っておくとさらに症状が進行してしまうため、早めの治療が重要とされています。
女性の場合、出産後のホルモンバランスの乱れによって抜け毛や薄毛が増える場合があります。出産中増加していたエストロゲンやプロゲステロンという女性ホルモンが、産後減少することで抜け毛が起こるといわれています。しかし半年ほどで改善する人もいますが、それでも不安な場合は、産婦人科で受診してみると良いかもしれません。
浜松医科大学医学部附属病院皮膚科にて准教授を務める。「脱毛症外来」を担当しており、AGAや円形脱毛症など、脱毛症のエキスパートとして全国的にもその名を知られている。症状改善に注力するのみならず、抜け毛により深く悩む患者さんの心にも寄り添う二人三脚の治療を行っており、患者さんやご家族から高い信頼と評価の声を得ている。
女性の抜け毛も、原因に応じて相談先を変える必要があるでしょう。
詳しくは、「女性の抜け毛の原因や種類は?皮膚科で治療はできるの?」をご参照ください。
CLINIC FORでは、抜け毛抑制成分フィナステリド(プロペシアの主成分)を含有させた医療用育毛剤を置いています。
受診する専門クリニックを選ぶ際には「通いやすさ」、「治療方法」、「無料カウンセリングの有無」などに着目しましょう。
通いやすさは、クリニックに行くまでにかかる時間や交通費などを指します。抜け毛治療は長い期間をかけて、こつこつと通院しながら行うのが一般的です。通う負担が大きいと、しだいにクリニックから足が遠のいて途中で治療をやめてしまう可能性があるため、負担が少なく通いやすいクリニックを選びましょう。
治療方法は、投薬の他にも注射や植毛治療などの施術があるかどうかを調べてみましょう。投薬だけではなく、他に対応している治療方法があるクリニックのほうが、治療の選択肢が広がります。もしも具体的に希望する治療方法がある場合、特に注目したいポイントといえます。無料カウンセリングを実施しているクリニックだと、治療前にクリニックの雰囲気や疑問点を知ることができ、安心して治療に臨みやすいといえるでしょう。
抜け毛の相談先として多くの人が皮膚科を身近に感じているようですが、場合によっては別の相談先を選んだほうがよいかもしれません。
例えば、育毛専門サロンバイオテックの無料体験では、200倍拡大のスコープを使用した頭皮チェックやシャンプー等の抜け毛防止ケア中に自然に抜けた毛髪を分析し現在の頭皮や頭髪の状態、抜け毛の原因をお伝えしています。
食生活は髪に多大な影響を与えます。脂っこい食事の摂りすぎは、皮脂汚れの増加や血行不良などの悪影響をもたらします。その結果、髪が育ちにくくなったり、抜け毛が増えてしまったりすることも。なるべく脂っこい食事は避けて、バランスのよい食事を心がけましょう。
このように、頭皮に明らかに炎症や過剰なフケがある場合には皮膚科を受診することが勧められますが、びまん性脱毛症が疑われるなどの他のケースでは、抜け毛や薄毛を専門とするクリニックに相談するのも良いでしょう。専門のクリニックには頭皮や髪の毛に関する知識が豊富な医師がいることが多く、問診だけではなく血液検査やマイクロスコープを使用した頭皮チェックなどを受けられることもあります。
治療もクリニックによっては投薬だけではなく、注射による治療や植毛治療などのさまざまな方法で対処しています。処方される薬の種類も皮膚科より多い傾向にあるのが特徴です。患者さんの体質や症状などを考慮して、それぞれに合った薬の処方を行っています。
「専門のクリニックは敷居が高くて……」と感じる女性は多いかもしれませんが、女性の抜け毛の原因に着目しているクリニックに足を運ぶことで、セルフケアや病院の受診ではなかなか改善しなかった抜け毛が改善する可能性もあります。
皮膚科で処方される育毛剤の特徴は、個人に合わせた処方であることです。患者一人ひとりの頭皮の状態や、抜け毛の進行具合に合った成分が入った育毛剤を医師が処方してくれます。
また、皮膚科では医療機関でしか処方が認められていない成分が入った濃度の高い育毛剤や、内服薬の育毛剤も処方しています。
医師に処方してもらうため、アレルギーや副作用などの相談ができるといったメリットがあります。