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■防腐剤がはいっている=危険なのか?

いまもあるかもしれませんが、数年前までよくこんなフレーズを売りにする化粧品やヘアケア製品がよくありました。

『〇〇フリー、〇〇を一切使っていません』

その中で必要悪とも言える成分に防腐剤があります。防腐剤の代表格は『パラベン』。

防腐剤を使わない製品もあるのですが、防腐剤を一切使わないのはかえって危険性が高いのです。たとえ工場の無菌室で厳重に管理されてつくった製品であっても、使い始めたらすぐに腐敗をはじめます。目には見えませんが、空気中にはゴミと細菌だらけです。また空気に触れた途端、酸化し始めます。

生鮮食品と同じで、防腐剤がないと1~2日で腐敗します。手についている菌が製品に触れれば、腐敗はさらに加速します。冷蔵庫や冷凍室にいれても腐敗は進みます。天然成分がたっぷりはいった製品は、菌の繁殖がとても早いのです。

敏感肌だから防腐剤フリーを使う、というのは本当は正しくありません。
腐敗した途端、敏感肌の人は余計に肌が荒れやすくなってしまうからです。

しかし防腐剤を使っていれば、そのような心配はする必要がありません。現実的には既定範囲で防腐剤を使う前提では、安全性も実証されているためです。

医薬品も副作用という影響がありますが、無ければ治療もできません。麻酔をかけなければ手術ができません。最近は電気自動車が増えてきてますが、公害を出すガソリン自動車やディーゼル車も無ければ経済が回りません。ギャンブル、風俗、軍隊等々、いろいろありますが、みんな必要悪。

パラベンなどの防腐剤も同じで、害よりも利が優るのですね。

そもそも防腐剤は「人により刺激性があるから」という理由で40年以上前に国の指定成分にされました。ただ現在では技術力もあがり昔よりもずっと安全になっているのが現実です。食品にも使われているくらいですから・・・。

しかしその後、オーガニックブームにのって何とか売りたい一部の業者が防腐剤をスケープゴートし、『パラベンフリーだから安全』というキャッチコピーを作ったのが誤解を招く原因になりました。その後、いろんな会社がこぞって同じキャッチコピーを使い始めたのです。ところが実際にはパラベンの代わりにこっそりと別の防腐剤を使っていた、というのが真実でした。