現地での滞在が長い場合 帰国後は時差ボケする可能性があります
体内時計同士のズレとは親時計と多数の子時計の相互の時間関係(タイミング)がばらばらになってしまうことを意味する。体内で時刻のズレが生じることから「内的脱同調」とも呼び、やはり時差ボケの原因となる。このようなことが生じる原因は、親時計と子時計たちの現地時刻への同調速度がまちまちだからである。
・アルコールやカフェイン過剰摂取は注意機内では無料でアルコールが提供されることもあり、旅行中ということでついつい手を伸ばしてしまう方も多いでしょう。しかしアルコールは脱水症状を引き起こし、時差ボケの症状悪化の原因となります。喉が乾いた時はなるべく水を飲むようにしましょう。カフェインも眠りを妨げる効果があるため控めに。
・時差ボケ対策や解消のためにサプリや薬を飲んでも大丈夫?体内リズムの調整、睡眠改善のためのサプリや薬も販売されていますが、人によっては予期せぬ副作用が発生することもあります。利用時は用法をよく守り、必要に応じて服用前に医療機関に相談しましょう。
人間は太陽を浴びると目が覚めるという性質があります。時差ボケを直すためには太陽の光を浴びて、現地時間のリズムを体が覚えられるようにしましょう。
時差ボケの症状は人によってさまざまだが、頻度の高いものから挙げると、不眠(約70%)、日中の眠気やぼんやり感(約30%)、能力低下や頭重感(約20%)、食欲低下などの消化器症状(約15%)、倦怠疲労感(約10%)、眼精疲労やかすみ目(約5%)など多種多様。時差ボケを経験してはじめて我々は体内時計に支配されているんだなぁ、と気づかされた人も多いだろう。
時差ボケとは、このように体内時計と渡航先の社会時刻(生活リズム)との間に乖離(かいり)が生じ、心身の機能を十分に発揮できない状態と思っている人が多いのではないだろうか。体内時計と外部時刻のズレは「外的脱同調」とも呼ばれる。
現地での滞在が長い場合、帰国後は時差ボケする可能性があります。
時差ボケ解消に最も効果的とされているのが、日光を浴びることです。太陽の光によって体のリズムがリセットされ、体内時計のずれを整えることができます。リゾート地などでの日焼けには注意しつつ、旅行初日はなるべく日光にあたるようにしましょう。
・眠くても現地の時間に合わせて行動する午前到着の場合、日中に睡魔に襲われてしまうこともあるでしょう。とはいえしっかりお昼寝をしてしまうと、夜眠れなくなってしまい、結果なかなか時差ボケが解消されないことも。無理は禁物ですが、なるべく現地時間に合わせて行動するようにしましょう。深夜着のフライトの場合も、体が起きていてもホテルに着いたらすぐにベッドに入るのがコツです。・就寝時はリラックスできる環境づくりを5時間以上の時差が発生するようなロングフライトの後、体にはかなりの疲れが溜まっています。しっかりとした睡眠が取れるように、就寝時はリラックスできる環境を整えましょう。アロマオイルを活用するのもおすすめです。
時差ボケのメカニズムについては体内時計と(渡航先での)生活リズムのズレ、と理解している人も多いと思うが実はもう少し深い。ここでは東京から時差13時間(日本より13時間遅れている)のニューヨーク(NY)に出張したK氏のケースを例に、渡航中の彼の体内で何が生じているのか原因別にまとめてみよう。
内的脱同調はナゼ時差ボケの原因になるのだろうか。たとえば、食事を例に取ると、腸管の動き、消化酵素、血糖調整のためのインスリンの分泌、栄養素の吸収、排便など一つ一つに日内リズムがあり、それぞれ適度な時間差で効果的に連動し健康を維持している。相互の時間関係がおかしくなると不調になるのは当たり前なのである。
時差ぼけの歴史は実は古い。15世紀半ばに始まった大航海時代にはすでに船乗りたちがジェットラグならぬボートラグ(boat-lag)を経験したと記録されている。しかし時差ボケが広く知られるようになったのはなんと言っても一般人が飛行機を気軽に利用できるようになった1970年代以降である。