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環境の明暗周期に容易に同調するとは 時差ボケしないということです

岡村均 薬学研究科教授、山口賀章 同助教らを中心としたグループは、時差ボケが起こるまったく新しい仕組みを解明しました。この結果は、海外旅行にともなう時差だけでなく、睡眠障害や生活習慣病といったシフトワーカーの病態の新たな治療薬の開発につながるものとして期待されます。

今回、リズムセンターである視交叉上核がなぜ強力なリズムを形成するのか、その秘密の一つに視交叉上核の主要細胞であるAVPニューロン相互の神経間伝達があることを明らかにしました。この細胞間連絡を阻害すると、環境の明暗周期の変動にきわめて脆弱となり、体内時計が容易に環境の明暗周期に同調することがわかったのです。環境の明暗周期に容易に同調するとは、時差ボケしないということです。逆説的ですが、V1aとV1bを消失した方が、時差が軽くなるのです。今回はマウスの実験ですが、ヒトにも視交叉上核はあり、またその中のAVPニューロン系は主要ニューロン系として存在しますので、同様の機構がヒトにもあることが想定されます。